「コクーン」に寄せて



それは遠い夏のような、あるいは古びた春の名残り。

秋の静かな雨の日や、フユノヒカリ。


断片的で形容のできない感覚が、季節の中に僕を生かしてくれている。


時代を覆ったウイルスの、事象そのものを書き留めた。少し、あくまでも個人的なアルバムから写真を持ち出した。


二〇二五年三月/落雷の翌日、小さな祈りの淵で僕達はレコードを更新する。


世界のフィルターは通さない。バンドの純粋だけが鳴り響く。

何にもならない、どこへも行かない。

きっとHIGH END LIEは路端で輝く存在なのだろうから。


いつか 見つけてほしい。


HIGH END LIE Vocal & Guitar
山下雄平